漢字の書字が覚えられない真の原因とは
この教室で最も多い相談は、漢字が覚えられない、というものです。
まず目で形をとらえる力である視覚認知能力が弱いと、漢字を覚えるのが苦手になるのはよく知られています。
しかし、それに加えて、まったく見落とされている、もう一つの重要な原因があります。
それは、書くための手順を考えたり、覚えたりする力の弱さです。
この認知能力をプランニング能力と言います。
そして、発達障害や、学習障害の傾向のあるお子さんは、この能力に苦手さを抱えている子が多いのです。
漢字の書字の記憶に重要な能力とは
もう少し、なぜ、漢字の書字にプランニング能力が必要か考えて見ましょう。
少し画数の多い漢字を想像してください。
このような漢字の形を覚えるために、いきなり漢字全体を写真のように覚えるのは難しいです。
実は、次の様に覚えています。
- 自分の覚えやすいひとまとまりに漢字を分割する。部首も、その代表です。
- 「○○に似ている」みたいに、自分で記憶に残りやすいように印象付けて記憶する
- 筆順などの手順で覚える
しかし、プランニング能力が弱いと、このような覚え方ができないのです。
漢字の書字を覚える能力を上げるトレーニングとは
そこで、プランニング能力と記憶力を鍛えるトレーニングとして考案したのが「記憶点つなぎ」です。
「記憶点つなぎ」は一般的な点つなぎ課題の応用編で、見ながら出なく、記憶して写すというものです。手順は
- 子どもに元絵を、本人が納得いくまで見せる
- 用紙に描き始めたら伏せる
- 子どもが、また見たいといったら見せる
- この繰り返しを完成までおこないます。
正確に、見る回数が少なくて完成するほど良いというゲームです。
このトレーニングを実際にやってみると、子ども達は、書き始めの場所を決めたり、どの部分をまとまりとして覚えるか考えたりするようになります。
また、知っている何かの形にたとえたりなど、覚えやすいように自分なりに工夫するようになります。
間違ってしまったときも、どういう手順で修正するかなど、プランニング的な活動がたくさんあります。
実際に、このトレーニングを通して、漢字がまったく覚えられないという子が、漢字を覚えられるようになったり、書字のバランスが良くなったりしました。
最後に、実際にトレーニングに入る時に、いきなり記憶点つなぎだとハードルが高い子も多いです。
そこで上郷個別教室GIFTでは、無理なく記憶点つなぎができるようになるためのステップを設けています。
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発達障がいの子どもを天才に輝かす専門家。
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